バタイユ

バタイユ

一冊の本を書こうとすると、ほとんど毎回書き上げる前に疲労がやってきてしまう。自分が練りあげた企てに私は少しずつ無関係になっていくのである。前の晩、私の心を何が燃やしていたのか忘れてしまい、夢うつつのうちに、ゆっくりと、一時間ごとに私は変貌する。私は私自身からすりぬけ、私の本は私からすりぬける。それはほぼ完全に、ひとつの忘れられた名前のごときものになる。不承不承にその名前を思い出そうとするのだが、忘却の真黒な感情が私の胸をしめつけるのである


内的体験―無神学大全 (平凡社ライブラリー)

内的体験―無神学大全 (平凡社ライブラリー)

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